佐久鯉

この食材から新章を始めるのは,マニアック過ぎて,少々,躊躇するものがあるが,まあ,いいでしょう(笑)。

鯉なぞというものは,それまでは泥臭くて食える物ではないと考えていたが,考えを変えたのは,17年前だったか,佐久鯉を知ってからである。佐久鯉の名前は聞いていたが,軽井沢の小瀬温泉ホテルに泊まって鯉のフルコース(和食の)を食した頃(今の小瀬温泉ではフレンチがメインだが嘗ては和食スタイルでした。)から,一度,名高い佐久鯉を手にかけようと思っていた。ミーハーであるから玉村豊男氏の「軽井沢うまいもの暮らし」にも多分に影響されている(笑)。なお,同氏の著述は優れているがレシピはちょっとであることを言っておきたい(笑)。
もちろん,生きている鯉の眉間を包丁でぶったたいて気絶させ台所を血まみれにして捌くなぞという芸当はできかねるので(小心者です:笑),予め魚屋で捌いてもらうのである。
佐久市で見つけた魚屋は,中込駅から歩いてすぐの「うすだ鯉店」であった。
他にも「魚甲」という名高い店もあるがまだ行ったことはない。

うすだ鯉店で売っている鯉はそう高価なものではない。むろん大きさにもよる。2人前で1匹3,000円くらいで十分である。

鯉の料理 我が邦の伝統料理

□ 鯉濃 …鯉の味噌汁仕立てである。
□ 鯉の旨煮 …酒,醤油及びみりんで煮て照りをつけるだけである。なお,翌日煮返すと旨くなるというのが通説である。

以上が簡単に作れて,また,よく食べられているものである。
佐久鯉はまったく泥臭くなく,以上も極めて淡泊でもの足らなさを感ずるほどである。

□ なんちゃって豆腐焼魚
  以下の要領で揚げた鯉に水煮牛肉の要領で作った汁をかけるだけである。唐辛子,豆板醤,花椒がどっと入り死ぬほど辛い(笑)ので,辛いものが苦手な方はやめた方がよい。しかも中国人(四川人)に説明したらば,それは豆腐焼魚ではない(日本人には同じように思えるが,豆腐焼魚は「泡辣椒」を使うので)と言われそうなので「もどき」とした(笑)。

・捌いてもらった鯉の水気を拭く。
・片栗粉を全体にまぶす。
・フライパンのように底が平らで,鯉が曲がらずに入る大きさの深めの鍋_どの家庭にもあるというわけではないが大きい鯉を揚げるにはダッチオーブンがよいかも_に大量の油を入れて火にかけ,玉じゃくしで油をかけながら,鯉を40分ほどかけて最初は高温で,後に中~低温で揚げ,1度取り出して2時間ほど置き,もう一度揚げて,骨がはぜる音がするまで揚げる。揚げすぎに注意が肝要です。

 なお,千曲川沿いでは,初夏から秋まで,はやや鮎が食せられる「つけば」(簗場のこと)があります。但し,店はよく吟味してください。「つけば」という名前だけに寄りかかっている店があるので。