閑話
今日の朝日新聞に六本木アマンドが改修となった旨の記事が載っていた。
そこで思い出したことがある。
30数年前のクリスマスイブのことであるが,私は友人と二人で六本木近くのクラブで飲んでいたところ,終電車を逃す時間になったのでクラブママに「タクシー呼んで」とお願いをしたところ「今日何日だと思うの」と言われてしまった。
バブル真っ盛りの頃である。
しかたがないので始発電車まで飲んでいくかとなったが,そのうち頼みのクラブも閉店と言われて外へ出た。
その後六本木の町を酔っ払いがぶらついたが,確かに空車は見つからない。そのうちアマンドの前に来たのでしようがないからここで飲んで時間を潰すかとなり,二階の入り口の扉を開けた。
私はアマンドに入るのは初めてであり,友人もそうだっただろうと思う。だから深夜のアマンドがどんなところであるかを知らなかった。
入ったところ,文字通り店は中年のご婦人ばかりで,入店した我々は一斉に視線を向けられ上から下までねっとりとオネーサマ方に見られ値踏みされた。
将にそう感じたのである。
ぎょっとして我々は慌てて外へ逃れた(笑)。
あの頃のアマンドの終電を過ぎた時間帯はマダムたちのお狩り場であったらしい(ワハハ)。
その後始発電車の時間までどう過ごしたか記憶がない。衝撃が強すぎたのであろう(笑)。
初な若者にはそのような店が存在することを知らなかったのである。
しかし昔の初な相棒もこのあいだ亡くなった。月日の経つのは早い。
古き良きバブル時代のことである。