Laute Sylvius Leopold Weiss
Courante in F-Major
by Lutz Kirchhof
リュートという楽器をご存じですか。
バロック期までは世俗の音楽を席巻していた楽器ですが,これも guiter を弾く人間には馴染みのある楽器で,ドイツ人作曲家 Weiss のリュート曲はある程度が guiter に編曲されて伝わっているからです。
現在,バロックリュートと呼ばれているのは,
11から13弦(「弦」はコースと呼ばれる)を持ち,第1または第2を含む2コースを除くすべてに2本の弦が張られている。
そのため弦の張力に負けないように,弦を弱く張り,かつ,ネックの部分が張力に負けないように90度折り曲げられている。←但し,別の説もある。また,演奏もギターとは異なり,手の甲を表面板に近づけて弾く,小指を表面版に触るくらいまで低く構えないと2弦を同時には弾けないのである。
リュートという楽器のバリエーションは,guiter なんか足下にも及べない。ルネッサンスリュートなどという楽器もあった。今,リュートというとバロックリュートを意味しています。
バロック期の終わり頃には, theorbo (BWV 999 by David Tayler)
と呼ばれる低音側に何本か弦を張り増しして14弦として低音側を充実させたものも現れた。
こう書いてくると分かるが,音量が弱く,音域も足りない楽器は,古典派が隆盛となると必然的に衰退に向かった。
オケをバックに演奏ができるような楽器ではなかったのである。
但し,バロック期には guiter が足下にも及べないような流行をしていた。
洋梨型の形から分かるように我が国の琵琶などと兄弟の関係にあたる楽器で,中近東発祥の楽器である。guiter などと比べると由緒正しき楽器である(笑)。
それがなぜであろう現在では guiter が世俗の楽器では世界を席巻している。
本来の Laute は,20世紀から,私が所持していた縦笛のメーカーである英国のドルメッチなどの力によって復活することになる。
ヴァイスは,ほぼ Bach と同時代のリュート弾き & 作曲家です。そしてリュートの最後の徒花のような活躍をする。
後は,wiki で調べてください。また,手抜き(笑)
収入は,Bach なんか目ではないような額をもらっていたことでも有名です(笑)
但し,Bach も Laute の曲 Sonatas & Partitas For Lute by Hopkinson Smith を何曲も書いています。
とは,言い条, Weiss の書いた曲にはまると非常に心地よく感ずるものです。
彼は,たくさんの Lute 曲を書いています。冒頭の曲なんかは,特に,軽快で有名なモノです。なお,演奏者 Lutz Kirchhof の十八番と言ってよいでしょう。
Weiss の曲は, guiter に編曲されているモノも多く,guiterist にとって馴染みの作曲者ですが,幽玄さの度合いがまるで違います。guiter よりずっと高貴な響きがします(笑)
Suite d-moll
by Hopkinson Smith
Sonata No5 in c minor
by Afshin Torabi
この曲なんぞは,ロマン派の時代を優に先取りしていると思いませんか。
アンニュイな悲しみを宿しているというか。
名曲です。
Allemande in d minor
by Robert Barto
Weiss 弾きというとこの演奏家を忘れてはいけません。Naxos で Weiss の全集を追求している(多分)演奏家です。
最近こそ,Weiss を演奏する者が増えたようですが,嘗ては,Weiss を聞くにはこの演奏家の CD 11巻しかありませんでした。
Weiss に嵌まったら,この演奏家の Naxos CD に当たればもうあなたは, Weiss オタクを名乗る十分な資格があります(笑)。
というか,この CD 全集に当たれば,私の下手な Weiss の紹介はそも不要です。
でも,彼も老けたな。私と歳がそう変わらないものね(笑)
□ F. Couperin
Les Baricades Mistérieuses
by Francisco López (tiorba)
元はクープランの有名なチェンバロの曲のテオルベへのアレンジです。よく弾いたな。
演奏は,テオルブだからか少し重すぎる。
といって頭出しを(笑)