麻賀多神社
成田市の西外れ,甚兵衛沼に近い「台方」というところに麻賀多神社という社がある。
麻賀多と書いて「まかた」と読ませるのであるが,麻賀多神社は,成田市,佐倉市,酒々井町、富里市及び八千代市に合計18社があるが,全国的に見ても珍しい名前の神社で、印旛沼の東側から南にかけてにのみ存在する神社であるとされる(wiki)。その18社の総本社が台方にあるものだそうだ。
社伝によれば,応神天皇の御代、伊都許利命が、印旛国造として当地に来たおりに、麻賀多神を奉斎したのが創祀とのこと。後、推古天皇十六年(608)に、伊都許利命八世の孫・広鋤手黒彦が、現在地・稷山に社殿を造営したというのであるが,あまりさだかではないような気もする。
また,奥宮として1km程北方のこれまた杉木立の中に,手黒社と呼ばれる台方の奥津宮があり,その脇には伊都許利命の古墳及び石棺と言われるものもある。
奥宮
伊都許利命の古墳及び石棺
今の人間である私には,小高い丘の上にうっそうと生い茂る杉の森の中に麻賀多神社の社殿があり,その境内には,東日本にはこれ以上の高さの杉は無いという高さ40メートル,樹齢1300余年の見事な杉が立っているのが強く印章に残る。
関東では,台方の麻賀多神社は,パワースポットとしても有名だそうで,その方面ではおたくと言って良い私の知人もこの神社はよく知るとのことであった。
罰当たりの無宗教人である私にも,この杉木立の境内には,何か特別な雰囲気を感じさせるものがある。
但し,残念ながら杉木立の直ぐ後ろに人家が迫り始めているのが気にはなったが。
総じて,成田周辺には神社仏閣が多く,一種,独特な雰囲気を持った地域の感じがする。
話を俗世に転ずると,この神社の脇を走っている国道464号線は,通称,「鰻街道」という通り名で有名で,京成線の宗吾参道駅付近から印旛沼北部調整池までの道筋には,点々と鰻屋が存在する。そのうち私のお勧めは,麻賀多神社から車で2,3分のところにある関東では珍しい蒸さない鰻の「い志ばし」という店がそれ。但し,非常に混むので注意をしてください。また,立派な店構えとは対局にある建物なので(笑)そこも好悪が分かれるかも。