私の母は,その昔,札幌でタンゴの踊り子のアルバイトをしていたそうである。 そうであるという言いかたは物心ついた息子が「おかーちゃんにはふたつお腹がある。」(笑)と言っていたとおり「小太りのオバサン」というイメージしか息子にはなく,大正末年生まれの母がタンゴを踊っていたのは想像の外,一瞬でも脳裏に想うと眩暈がしたものである(笑)。多分,物置を探せば,母が整理もせずに持っていた78回転のタンゴのレコードが何枚もあるはず。
彼女が,こういうものが好きだった理由は,はきとは分からぬが,母やその口の悪い妹(直ぐ下の叔母である。)によれば,その父と母が,暇さえあれば,箏(祖母)と尺八(祖父)を合わせるのを日常(両名とも早死にしたので孫は彼らの腕前は知らない。)としていたそうであるから,こういう音楽好きの血からきているのかもしれない。私の音楽廃人のDNAも(口が悪いというDNAも^^;)きっとここから来ているに違いない。
よって,私のタンゴというとても上品とは言えない音楽が結構好きなのも血のなせる業であろう。
それに中南米の音楽に親和性があるのもそうでしょうね。
バブルの直前,赤坂にアルゼンチンのダンサーによる本格的なタンゴショウの店が開店して,その踊りに魅せられて何度か通った。例えば,さすがに今風の相手方ダンサーが女性ダンサーを片方の肩に乗せて首まで転がすなどという新体操も驚きのあれ(このふたり凄いですね。同じパターンのステップを踏んでいるところが一カ所もない?) は無かったが,そこでは女性ダンサーが相手方ダンサーの背後に足を回してその背中の上方へ足を蹴上げるという現在のタンゴサイトでよく見かけるあれ(練習でもこれですからね)をやってのけたペアがいた。
ちなみにこのバックの曲が良いと思いません?
Soha という作曲者の Mil Pasos という曲です。
この曲をタンゴと言われると違和感があるのですが,タンゴには2拍子系と3拍子系といろいろあるのでタンゴが踊れる曲ならなんでもタンゴかな。(笑)
また,例えばこの曲Una Noche Mas
by Yasmin Levy
この歌詞の訳文
このスペインの有名な曲すらもタンゴにしたペアがいましたから何でもタンゴになりますね(笑)
この曲ってジプシーキングを更に西洋化したような。そのうちロマも俎上に乗せます。
Milonga Triste by Musica: Sebastian Piana Letra: Homero Manzi
Juan Paulo Horvath and Victoria Galoto の足裁きを見てください。穏やかな振り付けでも危険な踊りであることはお分かりでしょう。
さらに,このペアによるピアソラの曲に乗せたアクロバティクな演技をどうぞ。また,作曲者が違いますが,これも良いな。この曲の作曲者(&バンドネオン奏者)の Osvaldo Lino Ruggiero は1922年生まれですからお袋様と同世代ですね。彼女の残したレコードにも同じ作曲者の曲があるかもしれません。曲の感じにデジャブ感があるのはそれのせいかと。但し,この踊りは全然別の今風のものというか,そもこれはプロでも踊るのが困難な振り付けですよね。
このふたりのステップからも容易には一定の踊りのパターンが見いだしがたいのですが,音楽の知識から推論するに,基本的な踊りのパターンに適宜アドリブを加えているん(もちろん音楽同様予め作って練習しておいてという意味です。)でしょうか。外れたらご免なさい。
Milonga Triste はピアソラの曲ではありませんがいいでしょう? 歌詞も,三つ編みの黒髪が似合う娘の死を墓参の男が悶え苦しみながら歌っている哀切極まりないロマンチックなものです。盲目の作曲者兼ハーモニカ吹きの Hugo Diaz 作曲者畢生の曲でしょう。
Sandra Lunano の歌もいいな。guiter が Milonga のリズムを刻んでいるのがはっきり分かるでしょ。
Milonga Criolla
by canaro – Maida
この曲は,お袋様より十歳若いだけですから,彼女はこれをバックに踊っていた可能性がありますね。こんなに華麗なステップだったとはとても思えませんけれど(笑)。
Milonguea del Ayer
by Craig Einhorn
Abel Fleury (composer)
このギター弾きのご老人,いけてると思いません?
千葉の街角でサングラスをし鳥打ち帽?をかぶってこの曲を弾いている爺がいたらばそれは私です(^^;)。
どっかで譜を拾ってこなくちゃ(笑)
と書いたら,すぐ http://www.guitarmusic.info/music/29512 見つかっちまった(笑)。
しかし,いくら転がっていたとしても酷い譜だ(>_<)。
Frumboli & Juana Sepulveda
この中年ペアは派手な踊りではありませんがうまいですね。
ギターを使ったミロンガというと,私は Milonga by Cardoso を思い出してしまいます。この演奏は作曲者 Cardoso 本人ですが,相当アドリブが入っていますね。
この曲も開放弦をうまく使ったミロンガです。千葉の街角ではこれも聞こえるかも(笑)
もう一曲
La milonga de Buenos Aires
by Yanina Quiñones and Neri Piliu
Milonga Criolla と同様 Francisco Canaro 作曲の超有名な曲ですが,Yanina の足さばきは将に凶器ですね(笑)
この二人の若い頃のこの曲の振り付けを見つけました。
大人しめですね。
これからしても1曲毎に振り付けを考え,かつ,これが「持ち歌」の場合は更に進化させるというわけでしょうね。
但し,”La Milonga de Buenos Aires”は, こちらの振り付けの方 by Javier Rodriguez & Fatima Vitale, Solo Tango Orquesta が優雅で私の趣味に合う。
更に,もう,一曲(笑)
POEMA
これは確実にお袋様のレコードにあったと思いますね。聞き覚えのあるテノールが懐かしい(笑)。こうみるとフランシス・カナロは,まさしく一世を風靡したんですね。
1934年と言えば,第三帝国のポーランド侵攻の1年前ですね。地球の反対側ではこういう典雅なタンゴが踊られていたというか退廃の兆しがあったというか。無論,音楽家にはなんの責任はありません。
こちらのペアが古めかしい曲に逢って優雅ですね。
更にもう一曲
Milonga para as Missões
Renato Borghetti(composer)
ちょいと変わったバンドネオンが使われているようです。
ご機嫌な曲でしょ。作曲者は現代人です(笑)
踊りはこの人たちかな。
Marianna Koutandou and Vaggelis Hatzopoulos
このペアもよいな。
Andrea Vighi y Chiara Benati
しかして,本場の観客たちは派手な振り付けより複雑なステップの繰り返しの方に歓声を上げているようですね。
歌舞伎の掛け声みたいな。
Milonga Pampeana
Valdir Verona
歌が無い?
タンゴを振り付けるのに最適な曲を見つけましたが,踊っているダンサーもいない?
以上,主にミロンガという名前の曲を up してみました。ミロンガのリズムでないものも混じってます。
Ariele e Calibano
また,不思議な曲でタンゴを踊っているペアを見つけてしまいました。
by Sineterra Maschio Angioino
シナテッラという作曲者のデータがサイト上であまりでてきませんが,イタリアの中年女性で,歌の下手な(笑)しかも演奏会で酔っ払っているような少々逝かれた才能ある作曲家らしい(笑)。
私の持論ですが,19世紀頃から西洋音楽は世界に拡散して,また世界から良い影響を受けて西洋に戻ってきつつあるらしい。ここ10~30年間で,北欧やイタリアから才能ある音楽家が多数出てきている。西洋におけるクラシック音楽の衰退が言われて久しいですが,Bachの昔からクラシック音楽とか世俗音音楽とかに区別すること自体がおかしい(Bach は聖俗併せてたくさんの名曲を書いているし,音楽オタクからすれば,クラシック音楽一辺倒というのはスノブ趣味で胡散臭い。まあ,世俗歌謡は単調でつまらんものが多いのは間違いありませんが)ので,こういう曲がルネッサンス発祥の地たるイタリア人に書かれるようになれば問題にするのもおかしくなるでしょう。
1例ですが,別稿で紹介した Claudio Decorti – Waves Dance は,世界中を転々と定住した音楽家で,(相当な期間,世界中のそこここに住んだという意味),近現代では,才能ある音楽家は場所に拘束されることはありませんから可能です。)偶然でしょうか。イタリア人です。
他にも,例はたくさんあります。むしろ西洋外の音楽家が西洋音楽の真似ー浅薄なーをすることによって固有の民族音楽を駄目にしている例が多いという感じがします。
なかなかいけてる曲ですね。でもこりゃタンゴじゃないぞ(笑)。
Sarah Araújo
国籍不祥の曲なんだから踊りだってなにも二人で踊る必要は無いか。
こう立て続けてタンゴの名手たちの踊りを見ていたら理解したことがあります。
彼らはタンゴの汎用リズムやその他汎用的なものに合わせているのではなく,当該の曲に合わせて振り付けを1から作っているのですね。いわば特注の振り付けです。歌手が曲に合わせて歌い方を微妙に変える程度のものではない。抽斗にある振り付けのパターンを組み合わせてはいるんでしょうが大変な創造的な作業ですね。驚いた(笑)。
新種,新形態?
はてさて Tango Passion ( incredible dancers)
こういうダンスはなんて形容するんでしょうね。一歩間違うと大怪我または死ぬかもという可能性がありそうですね。タンゴでは無いし,音楽&体操の新形態?
ダンスの世界には疎く,人類が生まれた頃からあったはずのこれらの舞踏芸術(歌と踊り)がどこに行こうとしているのかは分かりません。もう100年くらい長生できれば面白かったかも(笑)
Underground Tango
Goran Bregović composer
by String Quartet “BOMOND”
ご機嫌な「タンゴ」を発見せり。ボスニア・ヘルツェゴビナ出身の作曲者です。
もう,一曲,タンゴの名前を借りた映画音楽(笑) Underground Tango の別バージョンですね。
El tango de Roxanne
by an English rock band “The police”.
by Chilla Quartet
タンゴというか映画音楽というか,かなり有名な曲らしい。
セロの娘の目つきがなんともいえず良い(笑)
The Passacaille from Armide
Armide は,仏蘭西のJ.B. Lully (1632 -1687)の作曲による(Lullyはほとんど知りませんが,同時代同国人の Marin Marais をそのうち取上げましょう)ものだが,
パッサカリアというと,Bach おたくは,すぐBWV582などを思い浮かべてしまうが,元々,仏蘭西で随分流行したらしい舞曲らしい。BWV582も,仏蘭西人作曲家 André Raison のテーマから取られているらしいことは有名。なお,ここでは BWV582 の蘊蓄を述べることがテーマではなく(笑),西洋でも舞踏がバロック期には重要視されていたことは,Bach の多数の曲が各種舞踏のリズムから組み立てられていたこと(音楽オタクには常識である)がその証左である。しかしそれらの舞曲は20世紀の研究を待つまではどのような振り付けだったかも分からなくなってしまった。
音楽は「楽譜」という優れた再現方法があった(楽譜の系譜はそのうち:笑)が,舞踏の方には,例の踊り子の足跡やその他簡単な振り付けを表記するという方法しかなかったから(これも簡単に想像できる。)。だからその踊りの再現は難しいこともすぐ理解される。
以上はその再現された(米国の舞踏研究所によるもののようだ)踊りだが,想像以上に豊かなものであったことが窺える。すくなくともタンゴよりは典雅である(笑)が,ワルツなどよりは非常にリズムカルであることも確か。
古い時代の西洋の音楽がリズミカルな中近東の音楽に親和性がある(聴けば分かる)ことはどこかで書いたと思う(かな:笑)※1が,そうなふうに舞踏芸術の伝播は早く,影響は大であるが,音楽ほど正確なものは残りにくいか。
※1 ↓これを聞けば一目瞭然でしょ。
典型例 ルネサンス音楽は当時先進的な中近東の音楽の影響を受けていたのです。
Renaissance Music in a Castle
見知らぬ楽器が一杯でしょ(笑)
音楽も西洋音楽とは思えないでしょう。タンゴの項でルネッサンス音楽をしてしまう(笑)
もうひとつの振り付け
by the Paris Opera with Annabelle Blanc (dance), Le Jardin Secret & The BREMF Players
こちらの振り付けも非常に良いな。
Catherine Turocy
踊りの評価はしがたいが,少なくとも曲の演奏はフランスバッロック流だと思える(笑)
以下に東京のタンゴの店の評価(この店には及びがたい旨)を書いたが,そこ(及びがたい店)で踊っていた若い女性に「君はピアソラという作曲家を知っているかい」と聞いたところ思いっきり罵倒されてしまった。タンゴオタクの女の子がおじさんからピアソラを知っているかと問われて人素からバカにされたのだと思ったのだろう(苦笑)。こういう女性というよりは女の子には「君は,アルメイダのパッサカリアを知っているかい。その振り付けを知っているか。結構逝かしてるぜ(少なくとも君の素人ぽいタンゴの振り付けよりは)}と煙に巻けば良かったかな(笑)。だが,こういう音楽またはダンスオタク(自己実現をしていると言い直そうか:笑)は日本では女性にしか見かけない。日本の男子の気の毒な社会状況が透けて見える。
フランス人の書いたタンゴ
R.Galliano – Tango pour Claude
Jeanne Mikitka piano
Goran Kovacevic accordion
悪くない。
と,目つきの悪い娘から,一気に格調高くなりましたが,ピアソラに戻ります(笑)。
これらは,極端に性的な雰囲気のある踊りも含めて既に「社交」ダンスなどという範疇とは到底そぐわないと驚くと同時に,パートナーは練習時にはどれだけハイヒールで蹴飛ばされているのか(練習時にはハイヒールは履かないようです。当たり前か:笑)と同情したものでもある。
但し,私は「日本人には凄く(永遠に)早すぎる店だ。」と冒頭赤坂のタンゴ店のタンゴおたくの経営者に言ったことがあるが,やはりしばらくして潰れてしまった。踊りのプロをアルゼンチンから呼べばしようがないが料金が結構高かったのも影響したのだろう。生タンゴの店は,今でも1,2東京に存在するがこの店に敵うものはまったくない。
この嘗ては,南米という限られた地域(但し,タンゴの発祥地はイベリア半島だ。)のダンスという世界でしか流通していなかった音楽を汎世界的にしたのはこの人である。
特に,彼の書いた Milonga のリズム(3:3:2)に乗せた短調の曲は堪らなくなるものがある。特に,pianoの奏でる独特のアルペジオが。
一時は,バンドネオンを本格的にやろうかとまで思ったが,この楽器は現在はほとんで製作されていないと分かって断念したことがある。情けない(笑)。
なお,ピアソラの曲は,それこそどっぷりと首まで浸かるほど聴いたので最近は「あんまりだ」が,それでも今でも時折聞いているは,以下のとおりである。
但し,あまりに著名な曲はなるべく挙げないようにした。
ふたりのマリア 一人目
Tanti Anni Prima Ave Maria
string ensemble ricercar putrya valeria donetk ukraina Anna Bratus
ウクライナの演奏家たちですね。
元々,「アベマリア」という歌曲のアリアとして作曲されたものであり,タンゴでもなんでもない。piazzolla が書いたのかと驚くようなメロディラインを持つ魅力的な曲である。シューベルトのアベマリアのブエノスアイレス版とでも言おうか。
Olesia Matei 嬢
のアベ・マリアも良いできです。私の好みですね。好みな歌姫が多すぎる(笑)。
2年前に↑の youtube up に感想を日本語で書いたのに返答がきた(笑)。
録音は,こっちの方がよいな。
でも,オレシア,ちょいとビブラートの練習をしようよ(笑)。
ふたりのマリア 二人目(笑)
Maria de Buenos Aires
タンゴオペラのために書かれたもので,「ブエノスアイレスのマリア」とはタンゴのことを擬人化しているのです。
お気に入りの演奏は上下の2つ。
vocal の Vesna Zorni は,ともかく(としか言えない怪演です。), Vn の Oksana Peceny が,メチャいいと思いませんか。この方もクラシックの演奏家ですが Piazzolla の演奏ほど良い演奏が他には見つかりませんでした。大分探したんですが(笑)。 あまりの快演だったからか彼らの演奏が AMAZON でアルバムが売られるようになりました(笑)
Yo Soy Maria by The Piazzolla Orchestra
mezzo-soprano の Andrea Pellegrini が文句なしにいい。佳人ですし(笑)。
この方もクラシックの歌屋さんですが,他に見るべき演奏がない(ように見える)のは上記に同じなのはどうしてでしょう。
なお,演奏者のうちアホ面を晒してアンドレアを見送る guitarist は多分私の分身です(笑)。
Soledad
特に,序章が終わって,タンゴネオンが主旋律を始めるのと同時に piano のこれってアルペジオなの?という独特のアルペジオがそれと対話しはじめるときにゾクッときません?
但し,youtube に up されたものは録音状態がよくない。
それが懐かしくて今でも時々聞き入るのです。
“Soledad” – Guitar and Violin
Guitar – Valeria Galimova
Violin – Asiia Garipova
arranger の名前が分からない。多分 ギター奏者手作りか。
piazzolla は若い頃,正統な音楽作りを学んでいなかったことに劣等感があったらしく,Alberto Evaristo Ginastera やフランスに留学して Nadia Boulanger に師事して正統なクラシックを学んだことがこの曲に良い影響をしているのかもしれません。もっともナディアおばさんからは,「あんたに教えられるものは何もないわ。だいたいタンゴって卑下するあなたはタンゴのなんなのさ。」とタンゴと自分の関係をずばっと言い当てられて帰国したようです。 ちなみに,ナディアおばさんの下からはきら星のごとく著名な作曲者が輩出していますね。中南米では,Egberto Gismonti Amin (Agua e Vinhoなどなどなどの作曲者。これは私も良く弾きます。)などがそうです。ピアソラと同じ言い方で激励されているようです。
Julia Lange
アクア&ビンホの編曲で優れた才能を発見。ドイツ人ですね。この元ピアノ曲を一本の guiter 用にアレンジする試みはいろいろされていますが,ここまでの編曲はかなりなものです。今少し捏ねくりすぎている感はありますがよいできです。
ユリアは演奏ではなく作曲で世に立つべきですね(笑)将来が楽しみな才能です。やはりこの娘は,アレンジの才がある。原曲と違った趣があるじゃないか。
Milonga en re
レのミロンガ Gidon Kremerの独壇場 是非,音質の良い CDを get してください。
Kremer は,まっとうなクラシックの住人(極めて著名な vn の大会で賞を何度もかっさらっている。)でしたが,piazzilla に出会ってから,住む世界を代えましたね。 ターン,ターン,タンという3:3:2のミロンガのリズムが素直に分かりますよね。3拍子の前の2泊を引きずる,タンゴで女性が男性に引きずられて立てたつま先を滑らすようなところがこういうリズムになります。本当か(笑)
私の大好きな曲でした。
Oblivion
これも Gidon Kremer の独壇場 有名な曲は挙げないといいつつこの曲のこの演奏だけは抜かせないので。
これも youtube の up は音質が良くない。
元々は,移植されて映画音楽として作曲されたもの。映画はまったくはやらなかったが,この曲は女房殿とミルヴァの歌で大ヒットをしたものである,アレンジが相当数あって原曲がどれかがよく分からない。彼も編曲に対して著作権を行使していないような感じがする。
ついでに:Oblivion
Nadia Kossinskaja
ピアソラの曲は,相当な数の guiter 編曲がありますが,あまり感心できないものがほとんど(ゴミの山 ^^;)ですが,これは結構聞けるでしょう。演奏者が手がけたものでしょうか。
Tango Apasionado
前記のなんちゃって新体操タンゴで引用の曲ですが,演奏ではこれが一番かなと思います。東洋人の女の子のカバーが謎ですが。 piazzolla 晩年の名曲です。
Vuelvo al Sur
それ程知られていませんが,vn & piano の名品です。終わりかなと想わせる後の繰り返の部分の,低音から強く吹き上げてくるようなメロディラインが秀抜です。感情の昂ぶりに任せる余り音を僅かに外す演奏者 Rusanda Panfili も可愛いもんです。可笑しな衣装を除き(フラメンコと同じで肌をなるべく見せてはいけない曲でしょう。)文句なしの熱演です。艶っぽくって猥雑な vn の演奏はこうでなくちゃ。アドリブのセンスも悪くない。piazzolla は演奏者をしてこんな風にさせることがあり,Kremerを典型例として piazzolla には変な力があります。
なお,ピアノ伴奏者 Donka Angatscheva は,銀座のクラブで見かける(決して銀座の高級クラブに詳しいわけではありません。笑,そもそも専属のピアノ弾きがいる店を知りません。これが日本の高級クラブの実態です。情けない笑)ようなチャラい感じのお姉さんですが彼女の弾くピアノが素晴らしいのでググッテみたら驚いた。見かけと違ってリストを得意とする優秀なピアニストですね。容姿に色気がありすぎる音楽家は損をするかな。
Chiquilin de Bachin
by Rusanda Panfili, Teodora Miteva and Donka Angatscheva
メロディメーカーの面目躍如の曲です。タンゴではありません。ワルツとも言いがたい。小さな叙情曲というようなもの。ルサンダとドンカにセロが加わるとしっとりとしたアンサンブルになるじゃありませんか。
このグループは,どうやらルックスと音楽の腕前で,例えば 2Cellos のようなクロスオーバーを狙っているようですね(ハハ)。
但し,室内楽についてはもう少し精進しないと(笑)
しかし,なんかこう書いてきて,piazzola て東欧の人間に特に受けるのかなということに気がつきました。
Remembrance
おっと,これを落としてはいけない。 メロディメーカーの面目ここにありですね。
Biyuya
by 作曲者本人
バンドネオンの名曲です。
Quinteto Astor Piazzolla
“Biyuya”のもうひとつの名演がこれ。
Le grand tango
クレーメルの演奏で,世界的にヒットした曲です。
オリジナルは cello & piano の曲ですが,あまり気に入りの演奏が無い。献呈されたロストロポーヴィチの演奏もいまいちか。多分,celloの演奏には技術的に無理のある曲なのかもしれません。
Milonga del Ángel
by Astor Piazzolla
Invierno porteño
by Gimena & Tomas.
この二人うまい!ピアソラの曲は、実は、タンゴに向くのかという疑問があったが、しっとりとしたピアソラの曲にうまく合わせているぞ。
Milonga sin palabras 詩のないミロンガ 無言歌ですね。
原曲は,piano と バンドネオンである。んっ,pianist がミロンガのリズムを感じていない?そのうち交換します(苦笑)。 交換しました(笑)。ちゃんと左手の弾くミロンガのリズムが聞こえるでしょ。但し,ミロンガのリズムが聞こえなくてはいけないが,かと言ってミロンガのリズムばかりを強く演奏するのも芸がない。
目立たないがすごい名曲ですね。この曲に聞き入っていると中古でも良いからバンドネオンを探すべきだったという気がしてくるのです(>_<)。
by Daniele Ingiosi & Giovanni Valle
長調に転調するところが(音楽的には)難しいが,旨く弾ければ「どうだい」です。
この曲のvocal & guiter の この演奏 が出色。
Singer Audrey Babcock
guitarist Andrés Vain
歌手はアメリカの著名なメゾソプラノのオペラ歌手らしい。
guiterist は,この癖のある曲を見事に編曲しているし,この演奏が会心の出来だったらしく微笑みながら涙ぐんでいる?
人知られぬ名演奏というやつですね。でも,歌はもう少し大声を張り上げるのを抑えて,かつ,おかしげな一人二役の演奏にすべきではなかった。それに一丁のギターでミロンガのリズムを刻み続けるのが難しいのはしようがない。つまり,3,3,2のミロンガのリズムを刻みながら,4拍子のアルペジオを合わせていくのはギターでは結構難しいものですが,ラスギャードは歌手と同様,強めのアルペジオに止めるべきだった。
Libertango
Anette Maiburg — Flöte
Lucas Imbiriba — Gitarre
Wlodzimierz Gula — Kontrabass
Debasish Bhattacharjee — Tabla
有名な曲は挙げないといったが,これの編曲と演奏が見事なので up しておこう。
フルーティストは, 1963 年生まれのドイツのフルート奏者らしい。
R.Galliano – Tango pour Claude
Jeanne Mikitka piano
Goran Kovacevic accordion
演奏家は仏蘭西人と瑞西人のコンビですね。
Lviv chamber music festival Szymanowski Quartett & Friends
とあるからシマノフスキ関連の集まりか。シマノフスキを好む演奏家はタンゴも好むのか、高尚な音楽趣味人は同じ傾向を有すると意を強くするな(笑)
Para El Ángel
ピアソラ100のようなものか。弱っているときにはこういうあっさりとしたアレンジもよいかも。
ピアソラの名曲のピアノ編曲版ですね。ながらの環境音楽にすればよいかも。時々。名変奏も混じっているし(笑)。
でも,世界中の錚々たるクラシックの演奏者たちがこぞって彼の曲を演奏するのには,アンビバラントな気持ちに駆られる。それに相応しくないアレンジのゴミ山にもうんざりだ。
もっと人知れずに蠱惑的なブエノスアイレスのマリアを独り占めしたかった。
やっぱり,小太りのオバサンからTangoを習っておくんだった(笑)。