夜盗虫 芝生の天敵
芝生は,庭を造り始めた素人が必ず植えようと思うものである。私もそうだった(笑)。
確かに青々と涼しげに茂る芝生は快いものであるがいろいろ問題もある。
土作りと毎年の世話が大変である。
芝の土壌は砂地が好ましい。そう,関東ローム層になにも処置をしないで植え付けると数年でなくなってしまう。植える前の土壌に砂や芝の目土として売られている土壌を混ぜ込むことが必要であるが,芝はある程度広いところに植えるからこれは大変なアルバイトになる。
そして毎年,芝にローンスパイク(そういう名前の芝生「穴開け機」)で穴を空けて砂をいれるという作業を繰り返すのである。
私は,芝生予定地に砂やら目土の20~30リットルの袋入りのままのものを並べて袋が当該面積を覆い尽くす程度の量の目土を入れた。要は目土袋の厚みの分の砂や目土をシャベルの刃の高さ(=深さ)の土壌に混ぜ込んだのである。それでも何年かすると砂などと混ぜた土壌が硬くなり,関東ローム層と戦うにはショベルカーで何杯も砂を入れるべきだったと思った。30台の頃であったからできたことだろう。
また,庭造りを始めた頃に周りに植えた立木も数年もすると背が高くなり,その日影が芝生にかかり始めると芝は簡単に弱くなる。
そして,庭(芝)の世話をするかもしれない貴方や,小さい女の子に,一番嫌がられるのがこれである。
夜盗虫
黒,ねずみ色,わずかに茶色の結構大きな毛虫である。
毒は無い(と思う:笑)が,気色の悪い奴である。
雷ミミズを平気で掴んでいた我が虫めづる姫(次女:笑)もこいつには手を出そうとはしなかった覚えがある。
夏の夕暮れの芝生からおかしな音が聞こえたので気がついた。当方,耳がべらぼうにいいからバリバリという音が聞こえた(笑)。将に,何かが何かを食べているような音が。そう,こいつが芝を食っていたのである。
駆除は簡単である。夕方,オルトランを水で溶かした水溶液を如雨露で芝生に撒けばよいのである。
但し,翌朝,ちょっと見たくない光景が広がる。苦しくなった奴らが芝の上に出て死んでいるのである。
オルトランの如雨露撒きを怠っていると芝のあちこちが禿げてくるからこいつらの跋扈がすぐわかる。
こいつらが芝に隠れていると思うと芝を心地よいと思う気分が著しく害されるのである。