□ 鳥料理

基本的に鳥のソテーはまずい。
なぜか。鳥の飼育方法が最低だからである。

大学生の頃,親父様の運転で四国一周のドライブを旅行をしたことがあるが,どこかは忘れたが,小さな寺の民宿で提供されたひな鳥の唐揚げが忘れられない。どういう飼育かは不明であったが,なんなく想像はできた環境であった。

中年以降,食べ歩きをして知ったどこの一流レストランであってもこの味に匹敵する鳥はなかった。

撃ち落とした野鳥を地面に埋め込んで少々腐らせるという加工(げっ)が仏蘭西にはあるがこれを空輸して提供していた若い頃(床屋を改造した店で営業していた頃)のル・マンジュ・トゥーも私には「腐った匂い」が駄目であった。

鶏肉は,素材が命である。

どんなに鳥の焼き方を工夫しても(相当訓練した我が輩だから言える:笑)「たいして旨くない」程度にしかならない。

多分,鶏肉も小さく切ってたれにどっぷり漬けさせながら焼くという焼き鳥くらいしか我慢ができなかった。それと,たっぷり味をつけた涎鳥くらいしかうまいと思えない。